内容説明
碧い大海原の底、はるかな深海ではいったい何が起こっているのか?近年、潜水調査船により、深さ6500メートルの海底地形が探査され、プレートの沈み込む現場が確認された。また、深海掘削計画が海底下1600メートルの探査孔を穿ち、海洋底拡大説を裏付けるプレートの地質的特徴を明らかにした。はるばる海洋底を旅してきた四つのプレートがひしめきあう、きわめて不安定な大地こそが、われわれの住む日本列島なのである。本書は、核から地殻までダイナミックに関係付けたプルームテクトニクスの最新の成果を踏まえて語る「深海から見た地球の科学」である
目次
序章 地球の見方―潜水調査船科学への招待
第1章 地球科学の基礎知識―動かざること大地の如し
第2章 深海から見た東日本列島―古いプレートの沈み込むところ
第3章 深海から見た西日本列島―若いプレートが沈み込むところ
第4章 海の後ろに海がある―日本海の背弧海盆に潜る
第5章 日本列島周辺のプレートの境界
終章 深海探査に何ができるか―環境・災害・資源
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまはるか
13
日本列島がユーラシアプレートの端に乗っかる付加体と呼ばれる岩石で出来ていることは知っていたが、海上に出ているのは氷山の一角、プレートが沈み込む海溝まで潜らないと全容は掴めない。水面下に隠れている方が高されも容積も数倍大きい。1997年発行で科学の進歩速度からすると古い情報かも知れないが、深海に潜る調査の重要性と歴史的位置づけが良く理解できた。大陸を移動させ、山を造る力は地球の内部からもたらされるが、消費される膨大なエネルギーは地球の系の中でどのように循環しているのか。新たな興味が湧いた。2025/05/02
takao
2
ふむ2023/02/12
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