内容説明
首を絞めた紐の跡、一本の毛、たばこの吸殻、食物残渣、返り血、精液、頭蓋陥没―これら殺人事件の手がかりは、加害者や被害者の血液型、凶器の種類、生前の食生活を教え、犯人逮捕に結びつく。ときには死刑判決を無罪にまで覆す。著者が扱った3000以上の事件から記憶に残るバラバラ事件や絞殺事件、強姦事件、親子鑑定などを通して、法医鑑定の創意あるすすめ方を紹介する。また、事件の裏側のドラマ、ミステリーを描く。
目次
1 一本の毛―少女殺人事件
2 骨まで愛して―バラバラ事件
3 棺桶内で首を切った話―老女殺人事件
4 紐の跡―女医絞殺事件
5 艶福家の後始末―親子鑑定
6 精子の証明―強姦事件
7 胃腸内に残された食物―身元不明の被害者
8 凶器の正体―活動家の成田事件
9 血痕の謎―松山事件