内容説明
知識偏重のツメコミ教育は、子どもからみずみずしさを剥ぎとった。それは、現代管理社会が生みだした歪みの一つと指摘される。いま、豊かさを体現できる社会を考えるとき、おとなや学校、そして社会は、子どもに何ができるのか。絵画や音楽、文学を素材に、自由に想像し、表現することをめざす教育現場でのさまざまな試みのなかには、未来に向かう「感性の教育」が萌芽している。
目次
プロローグ―小さいふれあいから
1 豊かさのなかの貧しさ(「小さな大人たち」の感性は今;ふれあいのない社会;楽しませない学校)
2 感性とは、情操とは(情操は芸術に限らないが;科学を進める感性と情操;道徳を支える感性と情操)
3 感性をどう育むか(表現し想像する;文学から想像を;遊びから、仲間から)
エピローグ―豊かな社会へ