感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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江戸時代後期、江戸市中で古書を商う藤岡屋由蔵が、集まる情報を記録した「藤岡屋日記」を分析。「諸色」と呼ばれた物価の話が多いのは、それだけ皆の関心事だったからだろう。又、表向きには禁じられていた幕府への政治批判の言説が、落手のようなイリーガルな手法で盛んに行われていたのもわかる。幕府は庶民層の情報流通にかなり神経質で、出版物などには盛んに弾圧を加えている。そんな中、由蔵は集めた市中の情報を武家に売るという情報屋稼業をしていたが、弾圧されなかった。支配層が必要な情報を提供する必要悪のような存在だったのだろうか2025/03/12
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