源氏物語時空論

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  • サイズ A5判/ページ数 438,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130860345
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C3093

出版社内容情報

平安文化が結実した『源氏物語』をテーマに東アジア世界の文学という視角から,表現のみならず交易事情・唐物をめぐる叙述に注目し読み解く.さらに絵巻の復元や,翻訳・現代語訳など現在への享受史を通して新たに浮かび上がる『源氏物語』の世界像を提示し,研究領域を拓いていく.

目次

第1部 『源氏物語』と東アジア交易圏(鴻臚館に行く光る君;『源氏物語』の時空意識―桐壷巻を起点として;唐物と文化的ジェンダー―和と漢のはざまで;紫式部の国際意識)
第2部 メディアとしての唐物(若紫巻の光源氏と唐物―瑠璃壷・金剛子の数珠・黄金;末摘花と唐物―唐櫛笥・秘色・黒貂の皮衣 ほか)
第3部 『源氏物語』の人物と表現(『源氏物語』の比喩と象徴―「光」「光る君」「光る源氏」再考;光源氏の身体と装いをめぐって;六条御息所と謡曲『野官』のドラマトゥルギー―『源氏物語』の人物構造;夕霧の幼な恋;螢巻の物語論と性差)
第4部 『源氏物語』から『夜の寝覚』へ(『夜の寝覚』と『源氏物語』―「寝ざめ」の表現史;『夜の寝覚』と話型―貴種流離の行方;中村本『寝覚物語』の構造;『夜の光に追われて』私論―〈生〉と〈死〉の分界を超えて)
第5部 現代によみがえる『源氏物語』(世界文学としての『源氏物語』;越境する翻訳と現代語訳 ほか)

著者等紹介

河添房江[カワゾエフサエ]
1953年生まれ。1977年東京大学文学部国文学科卒業。1985年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京学芸大学教育学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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maekoo

8
源氏物語と言う大きな命題を、様々な時空から分析した面白い論文集で、その時代の中国や韓国等東アジアの交易事情や物語本文の唐物に関する叙述を、その空間や時代の出来事(史実+原文)を綿密に分析し源氏物語を読み解いています。 メディアとしての唐物文化や唐物・渤海国交易等大宰府貿易の輸入品は、道長・実資を含め政治場面での活用や特権階級のステータスとして重要な位置を占めた事が判りますし本文にも何度も様々な場面で珍重なものとして書かれていますし、交易や宮中での唐物文化の史実を物語に反映している事も知れます。 →②2022/12/06

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