出版社内容情報
歌を文字にし、つくられた歌集が意味する事実から導かれる文字と言葉のダイナミズムと古代日本の歴史認識。
歌集『万葉集』の書記方法や構成が,なぜ現在あるかたちで継承されているのかという観点からひもとく入門講義.歌が文字で表現されて生じる言葉の問題,編まれた「歌集」からみえてくる古代日本の歴史認識と,『万葉集』に新たな光をあてる.
はじめに
I 漢字世界のなかの歌
一 漢字世界のなかの歌と「歌集」
II 万葉集の「歴史」世界
二 「歴史」としての『万葉集』――巻一、二がつくるもの
三 「歴史」の磁場――巻三、四、六をめぐって
四 私情をふくむ「歴史」世界
五 歌の環境――巻五について
III 歌の世界のひろがり
六 歌の世界のひろがりと成熟
七 東歌と防人歌――列島をおおう定型短歌
八 歌の可能性の追求
九 編集された家持――歌の世界を体現する「歌日記」
おわりに――固有の言語世界という擬制を離れて
【著者紹介】
神野志 隆光
神野志隆光:明治大学大学院特任教授
内容説明
歌と文字の可能性を考える出発点。テキストとしての『古事記』『日本書紀』から、「古代」の成立を明らかにした著者による書き下ろし入門講義。
目次
1 漢字世界のなかの歌(漢字世界のなかの歌と「歌集」)
2 万葉集の「歴史」世界(「歴史」としての『万葉集』―巻一、二がつくるもの;「歴史」の磁場―巻三、四、六をめぐって;私情をふくむ「歴史」世界;歌の環境―巻五について)
3 歌の世界のひろがり(歌の世界のひろがりと成熟;東歌と防人歌―列島をおおう定型短歌;歌の可能性の追求;編集された家持―歌の世界を体現する「歌日記」;おわりに―固有の言語世界という擬制を離れて)
著者等紹介
神野志隆光[コウノシタカミツ]
1946年和歌山県生まれ。1974年東京大学大学院博士課程中退。東京大学大学院総合文化研究科教授をへて現在、明治大学大学院特任教授。東京大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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岡本正行
ELAT