出版社内容情報
ダンテ・ペトラルカ・ボッカッチオ,そして全ヨーロッパ文化の先駆となったルネサンスの人文主義--,本書は中世から現代作家までを通史した,日本ではじめてのイタリア文学史である.時代別にそれぞれの専門研究者が分担し,参考文献・索引を付す.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lico
3
貴重なイタリア文学の通史でおおよそダンテから始まり、カルヴィーノあたりで終わる。作家の紹介とその後の文学への影響というこの手の本にはよくありそうな構成ですが、そもそもイタリア文学の紹介が珍しいうえにダンテはもちろんタッソやペトラルカなど名前と主要な作品くらいしか知識がない人間からすると大変ありがたい本でした。残念な点は出版された年代の関係上80年代以降をカバーしていないことで、エーコは名前が少しでるだけで、タブッキにいたっては名前すら出てこないためその辺りは別の本を読む必要があります。2017/02/24