内容説明
本書の主題は、人口のダイナミクスに関する決定論的で連続時間の数理モデルを解説することである。前半ではおもに一般人口集団の再生産モデルを扱い、後半では伝染病流行モデルをとり上げる。
目次
第1章 歴史的ノート
第2章 安定人口モデルの基礎
第3章 安定人口モデルの発展
第4章 非線形単性人口モデル
第5章 ペア形成モデル
第6章 伝染病の流行モデル
第7章 年齢構造と点染病流行
第8章 エイズ流行の数理モデル
第9章 インフルエンザ流行の数理モデル
付録(人口学への応用;ラプラス変換と積分方程式 ほか)
著者等紹介
稲葉寿[イナバヒサシ]
1957年神奈川県茅ヶ崎市に生まれる。1982年京都大学理学部数学科卒業。1982年厚生省人口問題研究所研究員となる。1989年ライデン大学よりPhD取得。1996年東京大学大学院数理科学研究科助教授。現在に至る
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感想・レビュー
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PapaShinya
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基本的な疑問として、人口動態を決定論的な微積分方程式で記述できるのか?というのがある。大腸菌やその他の菌類のネットワークならわかる。が、環境を改変できる人間の動態を決定論で記述することに抵抗がある。が、そういう理論がどの程度かがわかる本。結局、安定人口モデルからちょっと踏み出したくらい。女が女児を生み、男が男児を生む?出生率や死亡率は変化がゆっくり。変化分は摂動論で?途中から感染症のモデルになって、エイズの再生産過程の記述になってるのは、男が男児を生むという安定人口モデルの仮定を流用したから。アホか?2023/11/27