出版社内容情報
現代の建築生産の現場で生み出される大量かつ多様な記録群(建築レコード)を、将来の利用にむけて永続的に管理する技法にかんする、本邦初の研究書。米国で発展してきたアーカイブズ学に依拠した整理法の有効性を示すとともに、日本においても建築分野のアーカイブズを実現させる手立てを論じる。
【目次】
序章 建築のアーカイブズをどのように論じるか
1 アーカイブ? アーカイブズ?
2 建築レコードとはなにか――drawings、documents、records
3 本書の構成と研究課題
4 建築レコードと米国型整理技法
第1章 日本の建築史研究ではなにを資料とみなしてきたか
1 はしがきから主題へ
2 組織的な調査(1985?96)
3 組織的な整理と米国視察(1997?2007)
4 調査の展開と整理法の模索(2008? )
5 建築資料の類型化
6 アーカイブズ整理の有効性
7 建築資料論の提案
第2章 日本における近現代建築資料の所在特性
1 建築資料が「多様であること」
2 調査の概要と成果
3 調査成果一覧表のデータ調整
4 調査成果一覧表の集計
5 統計的手法による分析
6 近現代建築資料の特性
7 特性の限定性
第3章 米国におけるアーカイブズの拡張
1 米国のアーカイブズ
2 1970年代の対象拡張
3 1980年代の状況把握
4 1990年代以降の展開
5 米国におけるアーカイブズの固有性
第4章 アプレイザル実践の評価
1 アプレイザル――記録の価値評価
2 建築レコードを対象とした事例
3 判断基準の体系化
4 判断基準リストによる比較分析
5 整理後を想像すること
第5章 編成モデルとしてのスタンダード・シリーズ
1 「見落とし、未編成、アクセス不可」
2 スタンダード・シリーズとはなにか
3 アーカイブズ目録への影響
4 機能分類とスタンダード・シリーズ
5 アーカイブズの標準化と唯一性
第6章 記述標準と目録
1 記述標準をどう使うか
2 3種類の記述標準
3 記述標準の適用――スミソニアン協会アメリカ美術アーカイブズ
4 アーキビストの実践
5 なぜ標準が必要なのか
第7章 米国における整理技法の適用──カリフォルニア州立工科大学の実践
1 アーキビストの事業計画書を読解する
2 アーカイブズ整理の計画
3 目録分析――ジュリア・モーガン・ペーパーズ
4 計画と成果の比較
5 整理技法の役割
第8章 日本における整理技法の適用――京都大学研究資源アーカイブの実践
1 実践から課題を導く
2 アーカイブズ整理の実践
3 整理から明らかになった課題
4 課題への対応
5 記録の作成者や利用者とアーキビストの協働へ
第9章 著作権法からアーカイブズについて考える
1 アーカイブズを利用するための権利
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