出版社内容情報
都市の線状要素を操作することで、都市の流れと場所を制御し、縮小の時代を乗り越える、新しい都市計画理論の創造。日英併記。「ファイバーシティ」とは,都市の線状要素を操作することで都市の流れと場所を制御し,縮小の時代を乗り切り,実り豊かな時代とするための都市計画理論である.本理論は,2000年代初めに著者らにより提案され,国内外で広く注目を集めてきた.本書はその決定版である.和英対訳.
第一部 観察と分析
第一章 深い危機
1 長く続く縮小/2 縮小の時代の都市
第二章 モダンの都市,ポストモダンの都市
1 モダンの都市/2 ポストモダン都市
第三章 21世紀の都市のための10箇条
第四章 日本の都市の診断書
1 隙間に息づく自然/2 線形性好み/3 人工物と自然の混成系/4 芝生・スポーツ・ショッピング・アメリカ/5 土地神話の崩壊/6 新築依存症/7 日本橋と二条城/8 ハコモノ/9 孤立と互恵性/10 お一人様支援技術/11 遠く,速く,大量に/12 自家用車過依存/13 狭い道路/14 立派な交通基盤と貧弱な連携/15 水上交通は都市の宝石/16 地方都市のダイナミズム/17 都市の住宅と家族/18 死者の眠る
場所/19 多島海化する日本/20 コンパクトシティは目標足りうるか
第二部 理論とデザイン
第一章 流れと場所の計画論
1 流れも場所も/2 見取り図/3ファイバーシティとは何か
第二章 デザイン・プロジェクト
汀
襞をなす/リアス(新宿御苑)/めぐらせる/暖かい巡回
川
置き換える/緑の網/数珠つなぎにする/緑の間仕切り/組み合わせる/暖かい網
運河
結びつける/青い首飾り-品川/結びつける青い首飾り-秋葉原
乱流
縁飾りを付ける/緑の花輪/囲う/生命の回廊
庭
灌漑/暖かい食卓/小さい庭/緑の指+パッチワーク
結語 「重建設主義」と「大きい流れ」に打ち勝つために
註
図版出展
ファイバーシティに関する著者による公表物
【English title】
Fibercity : A Vision for Cities in the Ages of Shinkage
大野 秀敏[オオノ ヒデトシ]
大野 秀敏
大野秀敏:東京大学名誉教授/建築家
MPF[メトロポリタン フォーラム]
MPF
MPF:メトロポリタン・フォーラム
目次
第1部 観察と分析(深い危機;モダンの都市、ポストモダンの都市;21世紀の都市のための10箇条;日本の都市の診断書)
第2部 理論とデザイン(流れと場所の計画論;デザインプロジェクト)
著者等紹介
大野秀敏[オオノヒデトシ]
建築家。1949年に岐阜市に生まれ、東京大学で建築教育を受けたあと1983年から2015年まで東京大学で建築設計の教育と都市の研究に従事してきた。現在、東京大学名誉教授であり、アプルデザインワークショップを率いて建築の実務に専念している。建築作品は、ヒューマンでかつ論理的な作風に特徴があり、その作品は2011年度日本建築学会賞、日本建築家協会新人賞、日本建築学会作品選奨、BCS賞など多数の日本の主要な建築賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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