出版社内容情報
148年間にわたる伝統ある"アメリカズカップ(AC杯)"に1992年,初めて日本が参加し,そして2000年の第3回ニュージーランド大会では日本艇のすばらしい活躍に参加国が注目するまでになった.ニッポンチャレンジの戦闘機のような「阿修羅」「韋駄天」は最速のボートだった.科学と情報工学で武装した若い技術開発チームは,ほとんどアメリカズカップに手をかけていたのだった.本書は技術全般を統括した著者による艇完成までの苦労話から,先端技術を駆使した各国の技術競争の現状や勝つためのレース運営上マネジメントの大切さ,レース戦略など,AC杯にまつわる興味深い話題を綴る.
内容説明
ニッポンが一番速かった!海のアポロ計画に向けたチャレンジとマネジメントの物語。
目次
第1章 スタート(アメリカズカップの始まり;第29回―1995年)
第2章 技術マネジメント(組織作り;チーム構造 ほか)
第3章 科学を結集する(ヨットを走らせる;デザイン・バイ・シミュレーション ほか)
第4章 レース戦略(風を測る;レース・シミュレーション ほか)
第5章 レース(オークランド;一回戦 ほか)
第6章 サイエンスとシンセシス(非常識;自由表面衝撃波 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書ニスタ
34
1992年の映画で、ウィンズというアメリカズカップを題材にした映画があり、ヒロインがやたら可愛くて、帆船レースを追いかけていた時期がありました。ラリーとかツールドフランスとかもNHKの放送が途絶えると、強制終了される悲しいマイナースポーツ熱であります。本書は2000年なので、造船技術としても古すぎ、韋駄天とかバブリーで懐かし過ぎるのですが、背表紙で本棚を飾っておきたいと思います。私は観光の夕食クルーズでもしっかり船酔いするタイプです。2019/09/23
sushiboy
0
モノゴトに対するアプローチ方法、取り組み方、考え方。この人のスケールと負けん気、執着心に関心。そこまでやるか!の積み重ねですね。2005/02/01