内容説明
世界錯覚コンテストでも優勝した先生が、数理を使ってエッシャーの魔法を種明かし。数学というスパイスをきかせ、オリジナルの芸術作品を創ってみよう。
目次
1 タイリングとそのアート化(エッシャー風タイリングを作ってみよう;タイリングの基本パターン;エッシャー化の方法とバリエーション;目標図形から出発するエッシャー化 ほか)
2 だまし絵とその立体化(線画をどう理解する?;立体構造をとりだす;だまし絵の描き方;不連続のトリック―不可能立体の作り方 その1 ほか)
著者等紹介
杉原厚吉[スギハラコウキチ]
1948年生まれる。1973年東京大学大学院工学系研究科計数工学専門課程修士課程修了。現在、明治大学先端数理科学インスティテュート副所長、特任教授。東京大学名誉教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えめらるど
9
数式がたくさん出てくるがそちらを読み飛ばした。 セクション毎に著者の生徒達?のエッシャー的作品が載っていてじっくり見てしまう^ ^エッシャーのことをもっと知りたくなった一冊🦎🦎🦎2021/08/05
hutaketa
3
標題ママ、な一冊。[1部]タイルの敷き詰め、[2部]だまし絵、という構成になっている。1部については、タイリングの規則と方法、非周期的な、非ユークリッド空間での、連続変形(モーフィング)を行った場合のタイリング等が紹介されている。ここはエッシャーの習作を見ながら読んだほうがいいかも。2部については『だまし絵のトリック』のほうが分かりやすい。が、そこで扱われていなかった理論的側面が見れて興味深かった。この知識を『へんな立体』でぜひ活かしたい。2011/04/17
shox
1
ロボットの視覚の研究とありえない立体のつながりってのがとってもすき。調べたら著者が錯視の度合いの最大化・最小化を交通事故防止に役立てようとかしててすごい。2015/01/27
satochan
1
タイリングパターンと、だまし絵の世界についてよくわかる。感覚などではなく、ちゃんと数学的なんだなぁ。本書を読んでおもしろかったのは、だまし絵など、絵を見てそれがコンピュータでもちゃんと現実に作るのは不可能と判断する方法が書かれていたことだった。人間の目でいちいち確認していてはきりがない。それに、作った図案が実現不可能か判断することができなかったら困るだろう。タイルも複雑になると作るのはすごく難しいけれど、簡単な変形などは、中学校の美術でも使えるんじゃないかなと思った。写像とか出てくるけど、楽しく読める本。2012/04/21