出版社内容情報
一千年に一人ともいえる広大なスケールをもった,思想的巨人ライプニッツ.無限小解析,幾何学,方程式論,数論,確率論など彼の数学全般の発展と,同時並行的に充実させていった「普遍数学」構想の両面を視野に入れ,その知的格闘の跡を解明する.
内容説明
本書は、ライプニッツの、とくに無限小解析=微分積分学の形成を中心にした数学的思索の展開を「普遍数学」概念をキーワードとして再構築してなった力作である。
目次
第1章 初期の諸研究と普遍数学構想(『結合法論』と普遍数学概念;法学研究 ほか)
第2章 パリ時代における数学研究の開花(算術的求積と変換定理;無限小解析の形成 ほか)
第3章 ハノーファー時代における研究の展開(代数学、確率論、位置解析研究;無限小解析の発展と応用 ほか)
第4章 統合的学問の基礎としての普遍数学(ライプニッツの数学的貢献と普遍数学;ライプニッツの数学論と学問的継承者たち)
結語 ヨーロッパにおける「普遍性」とその相対化(今後に向けて)
著者等紹介
林知宏[ハヤシトモヒロ]
1961年、名古屋市に生まれる。東京都立富士高等学校卒業。早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻修士課程修了。1986年より学習院高等科教諭。1995年在職中のまま、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻入学。2000年、同大学院博士課程修了。博士(学術)。2001年より早稲田大学大学院理工学研究科・理工学部非常勤講師。専門は、17世紀ヨーロッパを中心とする数学史・科学史。日本科学史学会、日本数学会、日本数学協会、The British Society for the History of Mathematics, The Leibniz Society of North America, Die Gottfried Wilhelm Leibniz Gesellschaft所属
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