出版社内容情報
南米原産の「史上最強の侵略的外来種」が世界中に拡散した要因、その特殊な生態、そして効果的な防除法を解説した初の専門書。
「史上最強の侵略的外来種」といわれるアルゼンチンアリ――南米を原産地とするそのアリは,なぜ急速に世界中へ拡がったのか,生態系を攪乱する特殊な生態とはなにか,さらに効果的な防除法はあるのか……最前線で研究に取り組む研究グループによる日本で初めてのアルゼンチンアリの専門書.
はじめに(田付貞洋)
序 章 なぜアルゼンチンアリなのか(寺山 守)
I 基礎編
第1章 分類と分布(寺山 守)
第2章 特異な生態(森 英章・砂村栄力)
第3章 日本の分布拡大(寺山 守)
第4章 日本のスーパーコロニー(砂村栄力)
[コラム1]ゲノム解読からみえてくること(坂本洋典)
第5章 世界の生息地とスーパーコロニー(砂村栄力・坂本洋典)
[コラム2]原産地のスーパーコロニー(坂本洋典)
[コラム3]縮尺によって異なるヨーロッパ二大スーパーコロニーの勢力比(X.Espadaler)
第6章 メガコロニー(砂村栄力)
第7章 ワーカーによるオスの選択(砂村栄力)
II 対策編
第8章 アルゼンチンアリによる影響・被害(岸本年郎・寺山 守)
第9章 アルゼンチンアリの防除[概論](岸本年郎)
[コラム4]アリ用ベイト剤の開発(内海與三郎)
[コラム5]チリチリマタンギ島の防除事例(坂本洋典)
第10章 道しるべフェロモンによる防除法(田付貞洋)
[コラム6]岩国市での予備実験(西末浩司・田中保年・寺山 守)
[コラム7]フェロモンディスペンサーの開発(福本毅彦)
第11章 根絶を目指す防除――横浜港の事例(鈴木 俊)
[コラム8]横浜港におけるアルゼンチンアリの発見(砂村栄力)
終 章 これからのアルゼンチンアリ(田付貞洋)
おわりに(田付貞洋)
【著者紹介】
田付 貞洋
田付貞洋:東京大学名誉教授
目次
なぜアルゼンチンアリなのか
1 基礎編(分類と分布;特異な生態;日本での分布拡大;日本のスーパーコロニー;世界の生息地とスーパーコロニー;メガコロニー;ワーカーによるオスの選択)
2 対策編(アルゼンチンアリによる影響・被害;アルゼンチンアリの防除(概論)
道しるべフェロモンによる防除法
根絶を目指す防除―横浜港の事例)
これからのアルゼンチンアリ
著者等紹介
田付貞洋[タツキサダヒロ]
1945年京都府に生まれる。1970年東京大学大学院農学系研究科修士課程修了。理化学研究所技師、筑波大学農林学系助教授、東京大学大学院農学生命科学研究科教授などを経て、東京大学名誉教授、農学博士、平成24年度日本農学賞・読売農学賞受賞。専門は応用昆虫学・昆虫生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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