内容説明
本書では、生態学的機能と生理的機構を追求する研究者が、さまざまな研究材料を用いて、さまざまな生物学的側面からアプローチする冬眠研究の最前線を紹介する。しかし、たんに研究者の論文を並べた論文集ではない。冬眠研究を包括的に理解するために、かなりの工夫をこらした。
目次
1 冬眠とはなにか(冬眠現象;冬眠の生態学)
2 冬眠する哺乳類(コウモリ;シマリス;ヤマネ;クマ―生態的側面から;クマ―生理的側面から;アカネズミと日内休眠)
3 冬眠研究の応用(冬眠制御;ヒトへの応用)
著者等紹介
森田哲夫[モリタテツオ]
1950年三重県に生まれる。1979年京都大学大学院農学研究科博士課程単位取得。現在宮崎大学農学部講師、農学博士。専門分野日内休眠の生態学的機能を、アカネズミ属のさまざまな種とヤマネについて、比較検討している。とくに、日内休眠の引き金となる環境要因の解析を行い、各種の共通点と相違点の解明に取り組んでいる。生理生態学的研究によって、冬眠・日内休眠の自然史の発展に寄与したいと考えている。主要著書に『哺乳類の冬眠に関する生態生理学の最近の展開』(1995年、哺乳類科学、35巻1号、日本哺乳類学会)、『哺乳類の冬眠と日内休眠』(1996年、山と博物館、41巻12号、大町山岳博物館)など
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