内容説明
本書は、多民族社会において国民統合の手段として展開される国民教育政策に対して、マイノリティがどのような対応をとり、自らのエスニシティを維持・伝達しようとするのかを、マレーシアの華人と華人学校を事例として分析している。
目次
序章 多民族・多言語社会における言語・教育問題
第1章 国民教育政策の整備と華人
第2章 マジョリティ優先の国民教育政策と華人
第3章 国民教育政策の再定義と華人
終章 国民統合における華人の教育・言語戦略と政治的ダイナミズム
著者等紹介
杉村美紀[スギムラミキ]
1962年岡山県生まれ。1985年お茶の水女子大学文教育学部卒業。1985年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。1992年同大学院博士課程単位取得満期退学。現在、広島大学教育開発国際協力研究センター客員研究員。博士(教育学)。主要著書・論文に、『華僑教育関係文献資料目録』(東京学芸大学海外女子教育センター、1989年3月)。「マレーシアにおける国民教育政策の変化と多文化主義」(『国立教育研究所研究集録』35、1997年9月)。「マレーシアの高等教育改革における民族と国家:国民教育政策のもとでの華人の母語教育要求と対中国・台湾関係」(『東洋文化研究』第2号、学習院大学東洋文化研究所、2000年3月)
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