出版社内容情報
子どもたちの主体的な探究を育む教育実践の最先端を,理念と手法の両面から展望する.日本でもよりいっそう「対話」「思考」「探究」などの価値が重視されるなか,人として生きるうえで重要な「考える力」の育成という,世界的な教育の目標実現のための手引きとなる書.本書は,M.R.Gregory
内容説明
より良く、共に生きるための力を育む。対話、思考、探究を重視する世界的教育実践のいま。
目次
子どものための哲学という教育的・哲学的ムーブメント
第1部 「子どものための哲学」の民主的特性(哲学探究の共同体―民主的社会の発展に向けた教育学的提案;「立ち入るべきではない領域」―探究の共同体のなかの差別と当惑;市民の教育―熟議の教育論を追求するハワイのP4C;権威とデモクラシーと哲学―哲学探究の共同体における権威の性質と役割)
第2部 子どものための哲学における子どもと幼年期(子どものための哲学と発達心理学―歴史的考察;幼児期と教育、そして哲学―時間の問題;幼年期における哲学劇)
第3部 実践における探究の共同体―認識論とペダゴジー(子どものための哲学と認識的徳を備えた主体の育成;プラグマティストの認識論と思考力の育成;マインド・セットの変容―探究の共同体としての教室での教師の専門的な学び;共同体として思考する―合理性と感情)
第4部 学校での哲学(理科と算数/数学の授業で子どもと哲学する;哲学を教えることと哲学的に教えること;わたしと哲学って何の関係があるの?―教員養成において哲学と教育の相乗効果を起こすために)
第5部 子どものための哲学の研究と手法(誰が話し、誰が聞くのか―子どものための哲学における立場性を真剣に取り上げる;子どものための哲学の研究と実践の発展―ハワイで実践した国際的な交換日記とセルフ・スタディ;幼児教育と初等教育における対話的批判的思考とは―哲学的実践の子どもたちへのインパクト研究;探究の共同体によるカリキュラムでの思考の再構築;教師のための哲学―無知・創出・即興の間で)
訳者解説