内容説明
本書はメキシコで(発展途上諸国ではどこでもだが)生じているところの農村から都市へ向かう人々の太い流れ、それがその起点である農村でいかにして生じ、その終点である都市で何をもたらしているかという問題を桂としている。
目次
第1章 発展途上諸国における都市化と都市問題
第2章 メキシコ・シティ―歴史的概観
第3章 メキシコの経済成長と都市化
第4章 都市爆発―メキシコ・シティ、1930年以降
第5章 低所得層の居住形態―ベシンダーとコロニア・プロレタリア
第6章 究極都市―メキシコ・シティ、1980年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
3
「1824年の憲法は、メキシコシティをメキシコ連邦共和国の首都と定め、その周辺一帯を連邦地区として連邦政府の直轄下においた。…しかし独立後は地方の時代であった…政治的にも財政的にもまことに無力・弱体な連邦政府の所在地たる首都の地位は相対的に低下せざるをえなかった。…しかしディアス時代に入ると、人口は着実に増加しはじめ…1900年までの増加率は1.4%に高まって…最後の10年になると増加率は3.1%にはねあがる。…メキシコシティの爆発的成長そのものの起点は、20世紀初頭ディアス時代の最後の10年間にあった」2024/05/04