出版社内容情報
1990年代からのグローバル化や経済の構造変化に対応するなかで,アメリカにおける社会的要請も変化し連邦補助金の拡充と再編が求められた.医療・教育・道路という主要な補助金の立法や実施・運営のプロセスを丹念に追い,そこに見られるアメリカ的な分権構造の特質と根本理念を明らかにする.
目次
第1章 連邦補助金の基本構造と問題意識(連邦補助金と州・連邦関係;本書の構成)
第2章 連邦道路補助金―1991年ISTEAを中心に(道路補助金再編の社会的要請:グローバル化と多様性;1991年ISTEA:1956年スキームの継承と分権メカニズム;分権メカニズムの理念:分権構造維持の要請;州・地方政府の主体性の具体例;今後の研究課題:地方政府レベルへの視点の転換)
第3章 連邦教育補助金―2001年NCLBを中心に(教育補助金再編の社会的要請:グローバル化と分権;2001年NCLBの概要;1990年代のコンセンサス形成:競争と成果評価;1990年代の州レベルの「実験室」;州政府の反発と連邦政府の調整)
第4章 メディケイド補助金―2010年オバマ医療改革法を中心に(メディケイド補助金拡充の社会的要請:アメリカ経済の空洞化と無保障者;2010年オバマ医療改革法の概要;州政府の反発と連邦最高裁の違憲判決;オバマ医療改革の前史と前提条件;「メディケイド拡大」の州レベルの実施過程:カリフォルニア州を事例に;今後の研究課題:州・地方レベルの主体性)
著者等紹介
加藤美穂子[カトウミホコ]
香川大学経済学部教授。香川大学経済学部(2015年准教授、2017年教授)、札幌学院大学経済学部(2007年専任講師、2011年准教授、2014年教授)、関西学院大学大学院経済学研究科(2003年単位取得済退学、2010年博士号(経済学)取得)。著書に『アメリカの分権的財政システム』日本経済評論社2013年。(単著論文、日本地方財政学会佐藤賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme