出版社内容情報
1934年前半の干ばつによって穀物収穫の悪化が確実視されるにおよんで小麦,ライ麦のパン用穀物を安定的に確保するために導入された,1934年7月14日の穀物経済秩序令に基づく穀物調達措置を考察の出発点にし,1935,36年における食糧危機をピークとする事態の展開に立ち入った検討を加え,その動態過程を明らかにしようとするものである.
目次
序章 課題と構成
第1章 1934年前半の干ばつと穀物調達措置の導入
第2章 農業生産戦の開始と畜産危機の発生
第3章 第一次農業生産戦プロパガンダの展開
第4章 第二次穀物調達措置の開始
第5章 食糧危機の端緒的発生―1935年夏から初秋
第6章 食糧危機の発生―1935年秋から1936年初め
第7章 第二次農業生産戦と食糧危機
第8章 食糧危機と政治体制の動揺
終章 総括と展望
著者等紹介
古内博行[フルウチヒロユキ]
1950年宮城県に生れる。1972年横浜国立大学経営学部卒業。1975年東京大学経済学部卒業(学士入学)。1982年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。千葉大学教養部専任講師(1982年6月)、助教授、法経学部助教授を経て現在、千葉大学法経学部教授
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