出版社内容情報
本書は気鋭の若手研究者11名による共同研究であり,両大戦間経済の実証的比較史研究の成果である.従来,軽視されがちだった戦間期経済の諸側面に綿密な考察を加え,現代国家の役割と性格の解明に新たな論点を提起する意欲的論集.
目次
第1部 1920年代と変革への胎動(第1次大戦期フランスの国家と産業―「コンソルショム」をめぐって;食料キャンペーン―第1次大戦期イギリス農業政策;第1次大戦直後のアメリカにおける労使関係と国家―ウィルソン政権末期の「大統領産業会議」をめぐって;第1次大戦後ドイツにおける手工業組織の再編;ワイマル期ドイツにおける農村信用組合と農業経営;共同体のアウトサイダーたち―ソヴェト集団化前夜)
第2部 世界恐慌後の産業再編(ニュー・ディールの景気政策と反独占的経済思想;1930年代日本の独占政策;「季節信用」は中期信用か?―第2次大戦前におけるフランス銀行の「産業金融」;第3帝国のチェコスロヴァキア共和国解体とイ・ゲ・ファルベン社;両大戦間イギリスにおける「独占」・「団結」と産業「計画化」―1930年代に焦点をあてて)