「きめ方」の論理 - 社会的決定理論への招待

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  • サイズ B6判/ページ数 310,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784130430173
  • NDC分類 336.1

出版社内容情報

意見を異にする人々の社会が一つの選択を迫られたとき,どういう「きめ方」が望ましいか.本書は,投票のパラドックス,アロウの一般可能性定理などを楽しい具体例と簡単な図表で説き明かし,倫理社会の構築をめざす社会的決定理論を意欲的に提言する.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

111
当初は、「あいまいさの科学」となる予定であったのが、ご専門の意思決定に限ってのあいまいさについて書いているうちにこのような題名になったということのようです。個人の選考や決定、あるいはゲームの理論についても触れられていて私にとっては非常に興味ある分野であったので参考になりました。アダム・スミスの道徳論やロールズの「正義論」についても触れられています。2017/02/13

袖崎いたる

8
結論だけ読んで論証過程を諦めてはいけない類いの本。非合理なものを指し示す言葉を合理的な判断に落とし込む技術は、物事を決定する意思へのこだわりを知的なものへと彫琢する。アダム・スミスは素晴らしいね。2017/09/08

hiyu

5
随分前のもの。ハンソンの定理、アローの定理等をみると正直頭を捻りながら、それでも捻ってしまう。ラストからあとがきを読み、著者の思いが良く伝わった。2021/01/04

Masatoshi Oyu

4
「決定」についての科学である社会的決定理論を紹介しつつ、その限界や問題点を指摘し、どう克服すべきかまでを論じている。数式が多いが、著者が言葉でも詳しく説明を補ってくれている。 著者は、これまで経済学など多くの科学が前提としてきた利己的人間像やパレート最適の問題点を指摘し、人間の倫理的存在としての側面や社会に公正を求める側面を重視すべきだとする。また、選択肢でえらんだ「モノ」と望んでいる「コト」の混同を戒めている点や、制度改革を制度にビルトインするための「未知性の開拓」を論じている部分も興味深かった。2019/02/24

Oezy_k

3
社会的選択論の成果を平易な言葉で記述し、その意味するところについて実際的な説明もなされている。抽象的な議論を今まで学んできたものにとっては目から鱗が落ちることもままあったが、一方で単純なアナロジーには注意が必要という印象も。哲学や社会心理学などの経済学以外の知見も取り入れられており、面白かった。 2011/03/20

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