出版社内容情報
戦後わが国の産業政策を歴史的に総括し,政策手段・目的別・産業別に分析・評価を行うことにより,その全体像を明らかにする.第一線研究者の共同作業によって,経済学サイドからのわが国初の本格的研究書.日本経済の解明のための必携文献.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
25
1984年発行のため、タイトルの割に扱う範囲は戦後から82年くらいまでと意外に広くはないが、その分60年代頃に産業政策が大きく転換したのが分かりやすい。産業政策と聞くと政府が主導していそうだが、新興分野はともかく成長している産業では産業内における企業間の調整や各企業の成長戦略が中心になっており、政府の支援は企業の動きに追随するものが多い。ただし、まだ企業が育っていない産業では海外からの参入を抑制したり、国内企業の製品を購入するよう働きかけるなど産業育成の仕方も具体的に知ることが出来た。2023/04/01