出版社内容情報
経営人材の育成は最重要経営課題である.ミドルマネジャーが新規事業創出経験によってそれまでの思考様式・行動様式を学習棄却し,新たなパースペクティヴ「他者本位志向」「リーダーマインド」「経営者視点」を獲得しながら経営人材へと育つ実態を実証研究から明らかにする.
目次
序章 経営人材育成の探究への誘い
第1章 経営人材育成の背景をさぐる
第2章 新規事業創出を通じた経営人材育成に関する先行研究
第3章 新規事業創出を通じたミドルマネジャーの学習
第4章 新規事業創出を通じたミドルマネジャーの学習を促す要因
第5章 新規事業創出におけるミドルマネジャーの経験学習メカニズム
第6章 新規事業創出を通じた経営人材育成
著者等紹介
田中聡[タナカサトシ]
立教大学経営学部助教。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(東京大学・学際情報学)。慶應義塾大学商学部を卒業後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。その後、株式会社インテリジェンスHITO総合研究所(現株式会社パーソル総合研究所)設立に参画。同社リサーチ室長・主任研究員・フェローを務め、2018年より現職。専門は、経営学習論・人的資源開発論。働く人とチームの学習について研究している。経営行動科学学会賞(奨励研究賞)、人材育成学会賞(奨励賞)などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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PenguinTrainer
8
所謂日本型の雇用方式・研修制度が招いたマネージャ不足について、著者の研究をもとに解決の方向性を位置付けている本。日本企業における問題の"遅い昇進"に注目して、どのような教育の場があれば優秀なマネージャが生まれるかの議論を展開している。2022/09/24
tkokon
2
【学習目標指向性】○問1・新規事業創出経験を通じたミドルマネジャーの学習とは何か?問2・その学習を促す要因は何か?○学習のプロセスは他責⇒自分事⇒反省⇒経営視点、○成長には「学習目標指向性」が大事。外部環境として職務裁量性・経営サポート。上司は、内省を促す存在として重要。○外部環境の多くは学習目標指向性の改善を通じて間接的に育成に作用する。つまり、明確な目標・計画・フィードバックがそれぞれが大事。●修羅場に放り込まれた人の中で何が起こっているのか?解像度が少し上がった。2023/10/31
Go Extreme
2
経営人材育成の背景をさぐる: なぜ経営人材育成・ミドルマネジャー・新規事業」 経営人材育成に関する先行研究: マネジャーの経験学習 新規事業創出 ミドルマネジャーの学習: ミドルマネジャーの経験学習 ミドルマネジャーの学習を促す要因: ミドルマネジャーの経験学習メカニズム: 研究知見の統合とミッシングリンク 学習目標志向性から視座変容に至る各学習プロセスへの影響 経験学習のオリジナリティ ミドルマネジャーの経験学習メカニズム 新規事業創出を通じた経営人材育成: 「経営人材育成」という射程を超えて2021/08/11