出版社内容情報
オーストラリア・シンガポール・香港・中国・インド・韓国・台湾・日本の医療保障制度について、公平性や効率性の視点から分析する。
目次
1章 オーストラリア―公的部門と民間部門の併用
2章 シンガポール―国家戦略の一環としての医療
3章 香港―公的医療部門の発展と民間部門との不調和
4章 中国―制度再構築と医療格差縮小への模索
5章 インド―普及の進まない公的医療保障の実態
6章 韓国―医療IT活用の先進国
7章 台湾―新たな国民皆保険制度の試み「国民医療保険(National Health Insurance:NHI)を中心に」
8章 日本―医療保険制度の歩みとその今日的課題
著者等紹介
井伊雅子[イイマサコ]
1986年国際基督教大学教養学部卒業。1993年ウィスコンシン州立大学マディソン校経済学部博士課程修了(Ph.D.)、世界銀行調査局を経て、1995年横浜国立大学経済学部助教授。2004年一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授を経て2005年から現職。現在、一橋大学国際・公共政策大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ishida Satoshi
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読了。オーストラリア、韓国、中国、香港、シンガポール、インド、台湾、そして日本と…アジアにおける医療保障制度を敷衍している一冊。官民の関与の度合いで医療保障は全く異なり、アジア各国で多様性を見せています。一方でアジアの一員として、また経済成長を遂げ少子高齢化社会を迎えた国として、他のアジア諸国から学べそうな視点も感じました。医療保障は、農村と都市部といった地域格差、民間医療の位置付け、新薬・医療器具の承認など、様々や観点から各国の状況がわかりやすく解説されています。中国やインドのように成長と格差の側面を見