出版社内容情報
例外的に国内税法が租税条約より優位と看做される「プリザベーション条項」の位置づけをめぐり、その起源を探り、理論的根拠を検証し、実際の適用例を特定するなかで従来の定説に変更を迫る。歴史と理論の徹底的な探究を通じて租税条約解釈論の再考を促す本格的研究。
【目次】
序 章 プリザベーション条項をめぐる3つの疑問
第1節 プリザベーション条項とは/第2節 本書の課題/第3節 本書で取り扱う租税条約
第1章 プリザベーション条項の起源
第1節 日本におけるプリザベーション条項の起源/第2節 米国におけるプリザベーション条項の起源/第3節 プリザベーション条項の創案者/第4節 起源論のまとめ
第2章 プリザベーション条項の根拠
第1節 はじめに/第2節 米国がプリザベーション条項を必要とする理由/第3節 日本における確認規定説の根拠/第4節 他国におけるプリザベーション条項の位置づけ/第5節 根拠論のまとめ
第3章 プリザベーション条項の適用例
第1節 はじめに/第2節 米国の適用例/第3節 日本の適用例/第4節 適用例のまとめ
第4章 租税条約解釈論の再構築
第1節 はじめに/第2節 「直接適用可能性」に関する狭義説/第3節 租税条約を巡る日本の裁判例/第4節 租税条約の「直接適用可能性」の再考/第5節 租税条約による置換えの特定の再考/第6節 プリザベーション原則の再考/第7節 租税条約解釈論のまとめ
終 章 結論と展望



