出版社内容情報
本書は,今日改めて問い直される近代立憲主義の公理――「国家からの不干渉原則」「公-私の分離」――の歴史的射程を見定めるべく,その起源に遡る.国家と教会,個人の領域についての議論が激しく交わされた17世紀オランダ,とりわけスピノザとホッブズの正典解釈に焦点を当て,近代の始原を解明する.
目次
旧約テクスト解釈を介して国家・教会・自由の基層へ
第1部 諸前提(公法学者フベルスに見る国家・教会・自由の基本構造;オランダ17世紀における国家・教会・自由;『リヴァイアサン』第3部における神と主権者)
第2部 スピノザとホッブズ:旧約テクスト解釈を巡る対抗(序論;啓示の媒体;神の霊;聖書の権威)
総括と展望
著者等紹介
福岡安都子[フクオカアツコ]
1977年東京に生まれる。2000年東京大学法学部卒業。同~2005年東京大学大学院法学政治学研究科助手(憲法)。2002年~2004年エラスムス大学(ロッテルダム)哲学学部客員研究員。2005年~現在、マックス・プランク・ヨーロッパ法史研究所(フランクフルト)客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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