出版社内容情報
平等条項と呼ばれる憲法14条1項やequal protection条項の精密な解釈論を展開する。
目次
第1部 判例理論の二つの問題―混同と排除(憲法14条1項の起草―一般平等条項と差別禁止条項;最高裁判例における憲法14条1項―“合理的根拠”定式 ほか)
第2部 equal protection条項の解釈史とその示唆(equal protection条項の成立:“等しい保護”の概念―1866-1868;最初期の最高裁判例:二つの限定―1873‐1884 ほか)
第3部 憲法14条1項の新解釈論の提示―前段・後段の分離(“合理的根拠”要請の分析;“差別抑制”要請の必要性 ほか)
結 “平等”の濃密性と多義性への視点―平等なき平等条項論
追補編(明治憲法の起草過程における一般平等条項;憲法14条1項に関する学説の歴史 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさにい
3
新進の憲法学者の助手論文を元に書かれた本。日本の平等原則(憲法14条)を解釈するために、平等の歴史やアメリカの判例を分析している。アメリカ判例の歴史は、黒人差別の是正の歴史でもあった。また、日本の憲法14条の判例の変遷もアメリカの判例を知ると面白く振り返ることが出来た。専門的な内容ではあるが、非常に好奇心が触発される論文であった。僕自身は、平等という観念は、人権以前に人の感覚としてはあったと思っている。しかし、身分とかのレベルになっていくとこれが、感じにくい。ここらあたりから再構築出来たらと思っている。2023/02/05
mkn 14th
0
とても精緻な分析だと感じた。2017/08/28
Hajime
0
いま、有名な学者の一人らしい。時間の都合で補論までは目を通せなかった。2014/02/15
check mate
0
「立法目的」が区別取扱いに係る立法目的なのか、それとも立法全体の立法目的なのか2022/01/13