内容説明
人間社会に幸福をもたらす科学技術のあり方は何か?進歩する科学技術への応答を迫られる法システムの、最先端の試み。本巻では、科学技術の発展が法システムに与えるインパクト及び科学技術活動に対する法システムの対応について検討する。
目次
1 科学技術と生命観(科学技術の発展と西洋法の歴史的伝統;生まれない権利?―ロングフル・ライフおよび人間の尊厳に対するヨーロッパの考え方;イギリスと日本における動物実験規制―動物観から見た法制度設計)
2 法制度設計の基礎(現代型刑罰法規と罪刑法定主義;リスク評価・管理と法システム;環境法における予防原則;学問と法)
3 法的概念の変容と持続(科学技術の進歩と刑法―過失責任の視点から;電子商取引時代の法整備―証券取引の電子化を素材として;金銭および有価証券の無体化・電子化と「占有」概念)
4 グローバル化のなかの科学技術(大量破壊兵器等の拡散阻止に向けての国際法―「過激主義と科学技術の交差」に直面して;国際環境法における「プロセス」志向の規律手法の意義―事前協議を中心に)