内容説明
現代における平和の条件とは。いかに戦争を防止し、平和や安全保障を達成することができるのか。伝統的な安全保障問題から内戦、テロ、ブッシュ・ドクトリンまでを分析し、理論の可能性と限界を問う。
目次
安定的平和の手がかり
第1部 権力による平和(勢力均衡;同盟;抑止)
第2部 制度による平和(軍備管理;平和維持;国際的仲介)
第3部 自由と民主主義による平和(民主的平和;平和構築;国際市場経済)
安定的平和と現代国際秩序の狭間
著者等紹介
鈴木基史[スズキモトシ]
1959年生まれる。サウス・カロライナ大学Ph.D.(国際関係学)、ノース・テキサス大学政治学部助教授、関西学院大学総合政策学部教授を経て、京都大学大学院法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Haruka Fukuhara
7
コンパクトでありつつ(自分にとって)示唆的な記述が多くとても勉強になった。国際関係論は学部の初期に高い期待値の反動で幻滅してしまったけれど、勉強し直してみると面白いのかもしれない。2017/08/16
とむ
0
平和を生みうる方法をカテゴライズし、勢力均衡・同盟が生む「パワーによる平和」、軍備管理などが期待する「システムによる平和」、国際経済・民主主義がなしうる「自由民主主義による平和」を包括的に論じていて勉強になる。その上で思うに、以上の3カテゴリの、ひとつさえ欠かせない。戦争主体の多様化、WMD、米国覇権の翳りなど国際社会は複雑を極め、総合的に視野をもたないと対処に失敗する。失敗は歴史が語るとおりである。読んで理解してもでは実際どうすべきかと言われると分からないが、真剣に平和について考える最良の機会である。2013/12/31
tabasco
0
平和の「原因」を知ることができる一冊2009/02/26