希望学〈1〉希望を語る―社会科学の新たな地平へ

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希望学〈1〉希望を語る―社会科学の新たな地平へ

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  • サイズ A5判/ページ数 295,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130341912
  • NDC分類 300
  • Cコード C3330

目次

第1部 希望とは何だろうか(希望と変革―いま、希望を語るとすれば;希望研究の系譜―希望はいかに語られてきたか;アジアの幸福と希望―「国民の幸福」戦略と個人の新たな選択)
第2部 日本における希望の行方(データが語る日本の希望―可能性、関係性、物語性;「希望がない」ということ―戦後日本と「改革」の時代;労働信仰の魔法とそれを解く法―希望の意義と危険性)
第3部 社会科学は希望を語れるか(経済学からみた希望学―新たな地平を開くために;ハンナ・アーレントと「想起」の政治―記憶の中にある希望;社会科学において希望を語るとは―社会と個人の新たな結節点)

著者等紹介

玄田有史[ゲンダユウジ]
東京大学社会科学研究所教授。専門は労働経済学

宇野重規[ウノシゲキ]
東京大学社会科学研究所准教授。専門は政治思想史・政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kanaoka 57

5
現代を覆う不安の空気。個人化された社会において個人と社会の結束点とし「希望」の機能に期待を賭けているが、それ自体が希望でしかない。個人も社会も混沌であるが、希望はそこに秩序を作り出すファンタジー能力である。果たして物語は語るべきなのか、語らざるべきものなのか? 仏教(四諦)は欲望の超克を説く。リアリティとしてある快・不快は止むえないとしても、未来という幻想からうまれる希望・不安まで抱え込む事は、精神に不必要な混乱を持ち込む事につながる。2016/10/13

えちぜんや よーた

1
希望って絶望の表裏一体なんですね。読んだ後思わず川嶋あいさんの歌の歌詞を思い出してしまいました。2011/03/29

メルセ・ひすい

1
東大社研 ・玄田有史 宇野重視 編  新たなジャンルへ 本格的学術書  個人の希望と社会の希望の関係を多様な角度から探る「希望学」の研究成果をまとめる。1は、「希望研究の系譜」「アジアの幸福と希望」「労働信仰の魔法とそれを解く法」など、9編の論稿を収録。2009/08/04

なりあきら

0
自己責任論が広まった現代,失業や格差といった社会問題に直面する人々は,これらの問題を個人的な感情と結びつけて考えるようになり,いわば社会問題の個人化が生じている。こうした状況で人々が自らの将来について考える時,重要となる感情は「希望」である。――このような主張は,十分な根拠があるか分からないが,現代社会への新たな視点を提示するものではあると思う。2014/07/08

人生ゴルディアス

0
研究者の紹介的な巻だった。経済学の分野からも人が来ていたけれど、深くは切りこんでいなかった。行動経済学の文字がせっかく出たのに……。ホモ・エコノミクスを仮定したうえで2008年になにが起こったか、希望と絡めれば面白い話になると思ったのだが。あと、個人的には西洋思想史の人とかいてもいいのではないかなと思った。ルネサンス前の中世における終末論的な世界観と現代の対比とか面白いと思うのだけど。二巻三巻はケーススタディのようだ。四巻にも期待。2011/03/10

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