出版社内容情報
非漢民族,香港,台湾という異端の要素が中国・中華世界でどのような関係をもってきたのか,それは中国の構造変動にどのようなインパクトを与えるだろうか.「国民国家を超える」中華世界の構築という新たな課題に直面する現代中国の諸相を描き出す.
内容説明
中華世界の求心力と遠心力の複雑なせめぎ合いを問う。
目次
第1部 中央からの視座(中華世界のアイデンティティの変容と再鋳造;中華世界の構造変動と改革論―近代からの視点;中国のマイノリティ政策と国際規準)
第2部 周縁からの視座(ナショナリズムからエスノ・ナショナリズムへ―モンゴル人メルセにとっての国家・地域・民族;ウイグル人民族主義者エイサ・ユスプ・アルプテキンの軌跡;近現代チベット史における「親中」の位相)
第3部 中国か、中華世界か(香港人意識と中国人意識;台湾をめぐるアイデンティティの政治―民主化・エスノポリティックス・ナショナリズム)