出版社内容情報
戦後40余年の現実政治の状況を,日本国憲法の規範およびその理念の価値に照らして点検するという視点で,とりわけ混迷する議会政と金権政治の構造,軍拡化に焦点をあてて問題点を浮彫りにする.同時に,東欧の動き,総選挙結果等をふまえ,転換点にたつ憲法政治の方向を示す.
内容説明
一党独裁の廃止、自由選挙、政権の交替…。この激動する東欧と比べ日本ではどうか。議会政は機能しているか、金権政治の実態は、司法権の独立は、平和憲法は?憲法の規範に照して日本政治の状況を点検し、民主政再建の方向を提示する。
目次
序―現代憲法の況位
第1章 憲法政治の点検(総観―若干の前提問題―人権論を中心に;立憲制の原理と機構;憲法保障と司法権)
第2章 議会政の混迷と再建(現代議会制の問題点;破綻する議会主義―1つのケース・スタディ;議会政復権の条件)
第3章 金権政治の構造と改革(構造腐敗の究明―情報公開の確立を求める;政治献金の病理―政治資金と企業責任;プルートクラシーの改革―リクルート事件に即して)
第4章 平和憲法と軍拡路線(軍拡の新局面と悲劇;安保体制の矛盾構造;「違憲・合法」論の検討)