出版社内容情報
「現代ロシア法」とはいかなるものなのか.その拠って立つ政治的・経済的基礎はもとより,今日の市民生活にどのように関わっているかを詳述する.体制転換期の法制度・法原理の転換過程・論理の概観も含め,ロシア法を理解するために必携の書.
内容説明
本書の主な対象である「現代ロシア法」とは、1991年12月末にソ連邦が消滅したあとのロシア連邦の法をさす。第1章では、現代ロシア法がどのような法システムから転換しつつあるのかを示すために、「ソビエト社会主義法」の全体像をスケッチする試みが行われる。ただし、ここでの対象は基本的にはソ連邦の法であり、ロシア法は後景に退いている。第2章は、「ソビエト社会主義法」が崩壊してゆき、そこに埋没していたロシア法が独自の存在として析出されてくる過程を扱っている。続く第3章から第8章までが、現代ロシア法、すなわちソ連邦解体後のロシア連邦の法についての叙述である。第1章の構成を念頭におきつつ、新たな問題状況を考慮して組み立てられている。終章は、ロシア法の研究へといざなうメッセージである。
目次
序章 ロシア法とは何をさすか
第1章 ソビエト社会主義法
第2章 体制転換と法
第3章 民主的法治国家
第4章 裁判
第5章 経済システムと法
第6章 生活システムと法
第7章 団体・情報と法
第8章 人・市民・民族と法
終章 ロシア法研究のすすめ