出版社内容情報
序 章 国際機構と国際機構論
第I部 国際社会はどのように組織化したか
第1章 現代国際社会における国際機構
第2章 近代国際秩序の形成と国際機構の萌芽
第3章 国際連盟と国際連合
第II部 国際機構はどのような活動をしているか
第4章 国家間の戦争防止――「同盟」と「集団安全保障」
第5章 平和維持活動から平和活動へ
第6章 「帝国」の解体――植民地独立と開発援助
第7章 地域的国際社会の組織化
第III部 国際社会と国際機構の関係をどう考えるか
第8章 国際秩序と国際機構の関係
第9章 国際法体系の中の国際機構
第10章 グローバル化の進展と国際機構
終 章 国際機構と国際機構論の課題と展望
山田 哲也[ヤマダ テツヤ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
18
国際機構と国際機構論について学問的考察を目的としたテキスト。個別の国際機構の役割や機能の説明のみならず、国際秩序の変容という動態の中で、どのような組織化が進行したか、あるいは、停滞したか、特定の問題について具体的な国際機構の活動がどのように貢献したか、しなかったかとの視点で議論が展開される。国際機構は、通常、普遍的(=世界規模)の国際機構と地域的国際機構に分類して議論されることが多く、様々な見方で議論されることからも、国際機構論が一つの「理論」として収斂しない(できない)との指摘は納得。2018/11/05
国際協力の本棚
3
入門書として広く基礎的知識を学べる本。国際法と国際関係論の両者に目配りされており、国際機構に対する多面的な見方を得られる。国際機構を過度に理想化するのでなく、また過度にその限界に失望するのでもなく、既存の主権国家体系の中でバランス良く国際機構を捉えるべきだと再認識。SAARCは定義上国際機構に当たらないのは知らなかった。2022/02/03