出版社内容情報
日露戦争後から第一次世界大戦末にかけて、陸軍が独立した政治勢力として登場する過程を解明する。大陸政策や満州経営政策をめぐる対立、内部の権力状況に光をあて、政党政治確立過程における藩閥と政党の対抗関係の中に陸軍を位置づけた名著。読みやすさを図るため、すべて新組みとし、「復刊によせて」を付す。
内容説明
大陸政策の全体像に迫る。日露戦争後から第一次大戦末にかけての内政と外交を、陸軍の大陸政策を軸にダイナミックに描いた古典的名著。
目次
第1章 日露戦後における大陸政策と陸軍(明治四〇年帝国国防方針の成立;満州権益確立過程における陸軍;桂園時代における陸軍)
第2章 明治末・大正初期における大陸政策と陸軍(満州権益確立後における大陸政策の模索;大正政変期における陸軍)
第3章 大戦期における大陸政策と陸軍(積極的大陸政策の諸類型とその帰結;長州閥陸軍の変容過程)
著者等紹介
北岡伸一[キタオカシンイチ]
1948年奈良県生まれ。現在、JICA特別顧問、東京大学名誉教授、立教大学名誉教授、紫綬褒章受章(2011年)。主要著書、『清沢洌―日米関係への洞察』(中公新書、1987年(増補版『清沢洌―外交評論の運命』、2004年)、サントリー学芸賞受賞)。『日米関係のリアリズム』(中公叢書、1991年、読売論壇賞受賞)。『自民党―政権党の38年』(読売新聞社、1995年(中公文庫、2008年)、吉野作造賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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