出版社内容情報
近世武士の中核的存在,大名家臣団を対象にその社会が抱える「違いの構造」を解明.歴史社会学や歴史人口学の成果を活用し,さらには「身なり」「しぐさ」の差にも注目.武士という身分に生きた人々の具体像をあざやかに描き出す.
目次
第1部 家格と階層秩序(格と礼の秩序;格式禄高と婚姻;格式禄高と養子 ほか)
第2部 階層の再生産構造(徒士層の編成制度;足軽層の編成制度;士・徒士・奉公人の相続実態 ほか)
第3部 居住形態と経済構造(足軽・中間の供給構造;侍・徒士・足軽以下の存在形態;侍層と武家奉公人)
著者等紹介
磯田道史[イソダミチフミ]
1970年岡山市に生れる。2002年慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、慶応義塾大学・宇都宮大学非常勤講師。博士(史学)
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感想・レビュー
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たいぱぱ
62
歴史をわかりやすく、わくわくする視点で紹介してくれることで深く敬愛してる磯田先生。最近、誕生日が同じだということを知り、一方的な親密感が半端ない。しかし本作は1ヶ月も掛かって何とか読了。磯田先生が博士号を取った論文を元にした本(税抜9400円もする!)なんで硬い硬い。侍、徒士、足軽以下。三層に渡る武士の格や礼儀、服装の違い、婚姻、養子縁組、編成実態などを膨大な古文書から紹介している。面白くなくはないけど面白くもない(笑)。でも磯田先生の著作が面白いのは、このような歴史学知識が基礎になってるのは間違いない。2020/11/04
アメヲトコ
9
今や売れっ子となった著者の(現状)唯一の研究書。近世の武士を一括りとせず、侍―徒士―足軽の三層構造として捉え、その編成の実態を、儀礼や婚姻・養子・相続・雇用などさまざまな角度から分析します。他の著書に比べると文体は硬いですが、常に具体像を意識させる記述は当時から健在で、楽しく読めます。足軽層が「農」とは未分離だったがゆえに、それよりも上層の徒士層よりも経済的には恵まれていたとの指摘にはなるほどと。2018/10/21
aok
1
士、徒士、足軽。徒士以上が武士。足軽以下は百姓、町人が入り込む2012/07/21
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