出版社内容情報
イランは、西アジアではトルコに次いで早くから立憲制をとり、100年以上の歴史をもつ。1920年代パフラヴィー朝の独裁的な支配体制下で、議会はいかに機能し定着したのか。議会文書をはじめとする貴重な一次史料を用いて、当時の動態を鮮やかに描き出す。
【目次】
序 章
1 研究史上の位置付け及び目標/2 史料/3 各章の概要/4 本書で用いる用語
第1章 立憲革命期のイラン国憲法体制と議会制
1 はじめに/2 立憲革命におけるイラン国憲法典の制定/3 立憲革命期の憲法体制における議会制/4 立憲革命終焉後のイラン政治、社会/5 小括
第2章 内閣主導の改革とその限界
1 はじめに/2 財政改革関連法案の背景/3 内閣主導の財政機構改革/4 小括
第3章 議会統制と財政規律の狭間で
1 はじめに/2 近代財政機構の発達及びその法的枠組/3 予算議決制度の実践/4 小括
第4章 「不法な影響力の排除」を目指して
1 はじめに/2 国民議会における政治対立と選挙法改正論/3 不法な影響力の排除と選挙権の平等/4 不法な影響力の排除と中央政府の権限/5 小括
第5章 立憲革命を「再演」する
1 はじめに/2 憲法改正に関する先例の発見/3 レザー・ハーンの憲法改正運動/4 小括
第6章 議会の「外にある」内閣
1 はじめに/2 1306年ティール月22日法(1927)の発議/3 国民議会における審議/4 小括
終 章
1 1920年代における議会制及びその問題点/2 議会政治打開の方策/3 レザー・シャー支配体制に課された制約/4 戦間期のグローバルな展開におけるイラン議会制
引用文献表/付録(イラン国憲法典全訳・主要登場人物略歴)
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