出版社内容情報
20世紀前半の中国に刑法や刑事訴訟法がいかに整えられ運用されたかを,法典編纂機関や起草者の変遷,立法をめぐる議論,さらには実際の裁判の文書を丹念に分析し,近代法秩序の構築を具体的に明らかにする.近代中国で進められた法整備が現代に与えた影響に光をあてる.
目次
中国の近代法をとらえなおす
第1部 新たな秩序形成の試み―近代的刑事司法制度の整備(罪と罰を定める―刑法典の編纂;裁判はどうあるべきか―刑事訴訟法典の編纂;刑罰は犯罪を減らせるか―刑罰改革と保安処分;「訴える国家機関」の登場―検察制度の成立過程;誰が訴えるべきか―自訴制度の成立過程)
第2部 新たな法の下で生きる人々―近代的刑事司法制度の運用実態(検察官たちの模索と努力―検察制度の運用;被害者の訴訟参加と裁きの難しさ―自訴制度の運用;地方法院の刑事裁判―ある殺人事件を中心に;真実の追求か、迅速な裁判か―上訴制度の運用)
中国近代的裁判の成立過程
著者等紹介
久保茉莉子[クボマリコ]
1985年東京都生まれ。2009年東京大学文学部卒業。2011年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2017年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科研究員(2017‐18年)、日本学術振興会特別研究員PD(2018‐19年)を経て、成蹊大学文学部国際文化学科助教。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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