出版社内容情報
国家の根本法である憲法はいかにあるべきか.社会主義を選択した中国において,民主主義やそれを制度化する憲政がどのように扱われ,認識されてきたのか.20世紀から現代を射程に近現代中国を,憲政をキーワードに日中の研究者が香港・台湾との関連もふまえて歴史的に考察する.
序論 光緒新政から改革開放へ(中村元哉)
第I部 歴史のなかの中国憲政
第1章 清室優待条件から見た民国初期の憲政体制(村田雄二郎)
第2章 デモクラシーとミリタリズム――民国知識人の軍事・社会観(小野寺史郎)
第3章 中国憲政とハンス・ケルゼン――法治をめぐって(中村元哉)
第4章 現代中国法学教育の起源(王貴松/杉谷幸太訳)
第II部 社会主義憲政の模索
第5章 法学・政治学者と一九五四年憲法の制定(孫宏雲/戸部 健訳)
第6章 社会と選挙――一九五四年の人民代表大会選挙を中心として(水羽信男)
第7章 団結,憲法,四つの現代化―― 一九七五年の歴史的意味(孫揚/泉谷陽子訳)
第III部 中華圏に播かれた憲政の種
第8章 憲政史の断絶と連続――民国期の遺産(章清/村田雄二郎訳)
第9章 経済学者と社会主義憲政論―― 一九五七年の意見書草稿をめぐって(久保 亨)
第10章 台湾憲政文化のための歴史記憶――『自由中国』を中心として(潘光哲/森川裕貫訳)
第11章 自由なくして生きる道なし―― 一九五〇年代の香港と『自由陣線』(區志堅/古谷 創訳)
関連年表
Reconsidering Modern China: A Constitutional Perspective
Motoya NAKAMURA, Editor
中村 元哉[ナカムラ モトヤ]
編集
目次
序論 光緒新政から改革開放へ
第1部 歴史のなかの中国憲政(清室優待条件から見た民国初期の憲政体制;デモクラシーとミリタリズム―民国知識人の軍事・社会観;中国憲政とハンス・ケルゼン―法治をめぐって ほか)
第2部 社会主義憲政の模索(法学者・政治学者と一九五四年憲法の制定;中国社会と選挙―一九五四年の人民代表大会選挙を中心として;団結、憲法、四つの現代化―一九七五年の歴史的意味)
第3部 中華圏に播かれた憲政の種(憲政史の連続と断絶―王造時における民国時代の「遺産」;経済学者と社会主義憲政論―一九五七年の意見書草稿をめぐって;台湾憲政文化のための歴史記憶―『自由中国』を中心として ほか)
著者等紹介
中村元哉[ナカムラモトヤ]
1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(博士(学術))。津田塾大学学芸学部国際関係学科・教授:中国近現代史、東アジア国際関係論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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