出版社内容情報
五山を結節点につながる海域ネットワークと、そこから独自に発展・変容していった「日本文化」の形成過程を描き出す。
禅宗世界のトップにあった寧波・杭州の五つの寺院,「五山」.日本でも五山を指定するが,これが受け皿となり,禅をはじめとして,文学・書画・茶・庭園などさまざまな文化がもたらされる.東アジアをまたいでつながる五山文化の世界性に注目しながら,「日本文化」の形成過程を明らかにする.
プロローグ 五山でなにが起こったか
第I部 東アジアをまたぐ禅宗世界
一 東アジアをまたぐ禅宗世界
二 日本の五山禅宗と中世仏教
三 海域ネットワークのなかの五山
四 地方勢力の成長と五山
第II部 受容と創造――日本伝統文化の源流
一 五山版から古活字版へ――出版と学問の飛躍
二 漢詩文を読むことと書くこと
三 詩書画と唐物――新たな中国風
四 禅院の風景――建築・庭園研究の視点から
五 栄西から利休へ――茶文化研究から見た五山文化
六 五山のゆくえ――思想史研究の視点から
【執筆者】堀川貴司,島尾 新,原田正俊,伊藤幸司,斎藤夏来,住吉朋彦,藤井恵介,野村俊一,韓志晩,鈴木智大,高橋忠彦,中村春作
【著者紹介】
小島 毅
小島 毅:東京大学大学院人文社会系研究科教授
内容説明
躍動する禅僧、花ひらく文化。中国の壮大な「禅宗ネットワーク」につながる中世日本。結節点となった五山に隆盛した文化を総合的に描き、「日本文化」における重要性を見なおす。
目次
第1部 東アジアをまたぐ禅宗世界(海域ネットワークのなかの五山;日本の五山禅宗と中世仏教;地方勢力の成長と五山)
第2部 受容と創造―日本伝統文化の源流(五山版から古活字版へ―出版と学問の飛躍;漢詩文を読むことと書くこと;詩書画と唐物―美術史から見た五山;禅院の風景―建築・庭園研究の視点から;栄西から利休へ―茶文化研究から見た五山文化;五山のゆくえ―思想史研究の視点から)
著者等紹介
島尾新[シマオアラタ]
学習院大学文学部教授。日本美術史
小島毅[コジマツヨシ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授。中国思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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