目次
序 ソシアビリテと分節構造
1 ひろげる(江戸・内・寺領構造;聖俗の結合;都市空間の分節把握)
2 考える(中世ジェノヴァの「家」;近世パリの街区;胡同と排泄物処理システム;近世湊町の地域特性;明治初年の遊郭社会)
3 さぐる(ミドルマン―イギリス地方都市における商業社会の一側面;ベシンダ―メキシコシティの小宇宙;社家―近世都市駿府の宗教的身分集団;浜人―近世瀬戸内海の塩田「都市」;囃子方―歌舞伎芝居と都市社会の間で)
著者等紹介
吉田伸之[ヨシダノブユキ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授
伊藤毅[イトウタケシ]
東京大学大学院工学系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Cebecibaşı
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都市の分節構造を把握するという命題のもとで発展してきた日本近世都市史にとらわれず、他地域の都市や現代都市も視野に入れた実験的な論集。日本史側の研究は流石、といったものが多く特に佐賀論文は一読の価値あり。しかしながら日本史外の論文に関しては日本史における都市研究の蓄積を全く把握しないまま参加しているのではないかというものが大多数だった。高澤論文に関しては日仏共同研究の関係で日本史の蓄積にも触れてきているために基層的な議論の下地ができているように見えるがイギリス史などはまだまだ対話が必要であると感じた。2018/04/28