出版社内容情報
ときに戦場となり,ときに労働力の供給源ともされた中世の村.人々は命と財産を守るために何をしてきたのだろうか.本書は村で,村同士で,そして村と領主のあいだで,安定した世界を維持するために積み重ねられてきた「習俗」を解明,中世社会の具体相に迫る.
目次
1 自立の習俗(村の惣堂;村の跡職)
2 公事の習俗(村の公事―上納と下行の習俗;村の指出―上納と下行の習俗再考)
3 境界の習俗(村の境界;村の当知行)
4 戦場の習俗(村の動員;村の隠物)
5 世直の習俗(村の越訴;村の世直;村請の誓詞)
補論 移行期村落論