出版社内容情報
フィールドでの人との関わりと、エピソード記述の練成とを、絶え間ない相互の往還の過程としてとらえ、いきいきとした生の場面を公共的な表現へとひらく方法を論じる。
内容説明
この人の生きる場面を、いきいきと描きたい。保育、教育、看護、介護、心理臨床…、現場における関わりと研究との往還運動としてのエピソード記述の方法論とは。第一人者が書き下ろす。
目次
なぜ、いまエピソード記述の方法論なのか
第1部 エピソード記述に向けた授業の組み立て(関与観察するとはどういうことか;フィールド体験と簡単なエピソード記述の試み)
第2部 エピソード記述の練成に向けて(エピソードが描けないという悩みの出所;エピソードが立ち上がるとき)
エピソード記述の目指す「質」とは何か
著者等紹介
鯨岡峻[クジラオカタカシ]
1943年生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了、京都大学博士(文学)。京都大学大学院人間・環境学研究科教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
U-Tchallenge
1
子どもたちと日々関わっている。今年度は担任をしていないので、子どもたちとの関わりが限定されている。だからか、その関わりの密度が濃いように自分としては感じている。そんなことを感じていた時に思い浮かんだのが、タイトルにもなっている「エピソード記述」だ。せっかくなら、子どもたちとの濃い関わりから考えたい、と思った。エピソード記述について、事例を挙げながら丁寧に説明されている。少し難しいな、と感じることもしばしば。また、何度も読まないと理解できない箇所もしばしば。近いうちに読み直してみよう、と思っている。2020/11/06
hideko
0
じっくり読み込みます。2015/03/05
YASU
0
発達心理学の研究者が,臨床場面でのエピソード記述の方法及び考え方についてまとめたもの.質的研究の分野では教科書的に位置づけられているとおり,院生・学生のゼミ報告事例とそれへの著者の解説がリアル.2021/06/11