出版社内容情報
偉大なる預言者モーセに倣い,ラビに導かれて神の法を歩む――聖書の時代から近現代に至るまで,離散と迫害のユダヤ民族史を支え続けたものは何か.ユダヤ教の法の精華ミシュナ,タルムードを中心に据え,その精神構造と思惟方法を究めようとする.
内容説明
聖書の時代から近現代にいたるまで、離散と迫害のユダヤ民族史を支えつづけた思想とは何か。ユダヤ教の法の精華ミシュナ、タルムードを中心に据え、その精神構造と思惟方法を究明する。増補新装版にあたり新たに補論を付す。
目次
序 「我らのラビ・モーセ」に倣いて
第1部 法の宗教の成立(ユダヤ教の正統性;タルムードと自治社会)
第2部 トーラー精神発現の諸相(自由と戒律;偶像崇拝との闘い;神への愛;罪と赦し;神秘の力)
第3部 近代との相剋(自治の終焉;聖書解釈の行方;聖書と現代;井筒俊彦とユダヤ思想―哲学者マイモニデスをめぐって)
著者等紹介
市川裕[イチカワヒロシ]
1953年埼玉県に生れる。1976年東京大学法学部卒業。1982‐85年エルサレム・ヘブライ大学タルムード学科特別生等。1986年東京大学大学院人文科学研究科宗教学・宗教史学専門課程博士課程単位取得退学。1986年筑波大学哲学・思想学系文部技官、同講師を経て1991年東京大学文学部助教授。2004年東京大学大学院人文社会系研究科教授。2019年定年退職し、現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。