出版社内容情報
7世紀から20世紀まで世界史の大きな軸を担うイスラーム思想の成立と展開を、古代から近代の文化への影響をふまえつつ通史的に描き、約2400人の思想家を通じて神学・哲学・神秘主義などの知的営為を解説する。広域的・長期的視野からその全体像と現代的意義を示す大著。
【東京大学出版会創立75周年記念出版】
【目次】
はしがき/固有名詞の表記
第Ⅰ部 イスラーム思想の誕生――七世紀初頭―九世紀中頃
はじめに
第一章 イスラームのはじまり
第一節 預言者ムハンマド/第二節 啓典コーラン/おわりに
第二章 伝承的諸学と伝承の徒
第一節 伝聞と書承/第二節 コーラン注釈とコーラン諸学/第三節 ハディースの編纂/第四節 法学/第五節 アラビア語学/第六節 歴史学/第七節 故実学としての伝承学/おわりに――伝承の真偽決定の問題
第三章 書記層の勃興
第一節 アラビア語散文の起源/第二節 アッバース朝カリフの宮廷翻訳者たち/おわりに
第四章 分派の発生――ハワーリジュ派とシーア派
第一節 分派史の史料/第二節 分派と異端/第三節 ハワーリジュ派/第四節 シーア派/おわりに――ハワーリジュ派とシーア派
第五章 神学の発生――神学的教義による分派
第一節 カダル派とジャフム派/第二節 自由意志説に関する二つの書簡/第三節 ムータジラ派/第四節 ムルジア派/おわりに――伝承の徒と神学
第Ⅱ部 イスラーム思想の開花期――九世紀後半 ―一一世紀中頃
はじめに
第一章 スンナ派とザイド派の神学
第一節 ムータジラ派におけるバグダード派/第二節 ムータジラ派におけるバスラ派/第三節 ザイド派によるムータジラ派の受容/第四節 クッラーブ派/第五節 アシュアリー派/第六節 マートゥリーディー派/おわりに
第二章 シーア派の躍進
第一節 イスマーイール派/第二節 ドルーズ派/第三節 十二イマーム派/第四節 ヌサイル派/おわりに
第三章 翻訳運動とイスラーム哲学
第一節 翻訳運動/第二節 ファルサファの誕生と初期の哲学者たち/第三節 イスラーム哲学の大成者、イブン・シーナー/第四節 哲学に対する抵抗/おわりに――理性と宗教
第四章 スーフィズムの誕生と発展
第一節 ズフドとワラウ/第二節 初期の神秘主義的傾向の著作/第三節 バグダードのスーフィズムの外側にいた人々/第四節 スーフィズムに先行したホラーサーン地方の禁欲主義/第五節 スーフィズム手引書/第六節 スーフィー聖者伝/第七節 孤高の神秘家、ムハンマド・イブン・アブド・ジャッバール・ニッファリー/おわりに――西方と東方のイスラーム世界におけるスーフィズム
第Ⅲ部 イスラーム思想の成熟期――一一世紀中頃―一五世紀中頃
はじめに
第一章 スーフィズムの拡大
第一節 ガザーリー兄弟からその弟子たちまで/第二節 イブン・アラビーとその前後の時代/第三節 スーフィー教団に属するスーフィーたち/おわりに――この時代のスーフィズムの特徴
第二章 哲学の発展
第一節 アンダルスの哲学/第二節 イブン・シーナー以降の東方イスラーム世界の哲学/おわりに――イブン・シーナー哲学の復興
第三章 神学の変容
第一節 アシュアリー派/第二節 マートゥリーディー以降のマートゥ



