出版社内容情報
存在と意識,身体と心という哲学の根本テーマをめぐって,こうした二元論の仮構をとり壊す意欲的試み.哲学者ばかりでなく,心理学者,生理学者,作家,言語学者の「心」の中にある前提を破る新たな論理を提起して話題を呼ぶ.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZUKI
13
本当の意味がわからなければ理解が出来ないです。例えば、料理に使う調味料→昔ながらの製造のもの、製造方法が違っている、〜風調味料、同じ様な調味料でも何か1つでも違えば全く別なものと変わってしまう。ニセモノとホンモノの想定で見聞きするのは像や実物では無く、想定の像の中での実像、虚像であるということ。実像と虚像の分別の比喩として真正の実物と像の分別を主張するのは明らかに比喩の誤診にある。罠の作成過程、その出来具合を見て紐を解いていく事が大切。深くて興味深いですが、事や言葉を理解するまでに大変ですね2015/04/02
里のフクロウ
1
「二元論の仮構を取りこわす」ことを主題とした14編からなる論文集である。二元論の問題構図に代わるのは「立ち現われ」の概念。「そこにあるもの」の知覚は「そこにじかに立ち現れる」とする同語反復で説明される。すなわち二元論での説明は、カメラモデルのごとく分析することによって説明が成立しているが、大森一元論では分析する意味を持つことがない世界となっている。このことを当初の10編の論文で展開している。「そこにあるもの」を「そこにあるもの」として認識する構図は同語反復しかないということを理解した。消化不良の感もする。2017/07/12
ユ-スケ
0
大森さん代表作ということで読んでみたが、なかなか骨が折れ、途中で挫折 でも中身はやはりオモシロイ 当たり前だと済ましてしまっていることを、よく考えてみるとなかなか奥が深いのだなあと実感 2014/04/02
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