出版社内容情報
日本軍は本土への戦略爆撃を狙う米軍四百機の撃退に成功した。しかし機動部隊による本土攻撃を阻まれた米軍は、マリアナ諸島を狙う零式艦戦隊をP61〝ブラックウィドウ〟による奇襲で壊滅させた。一方、秋津大佐らの終戦工作は最終段階へ迫る。終戦の鍵を握る蒋介石との面会を図るのだが……。
作戦が佳境に向かう最中、厚木基地には飛行機乗りたちが集められる。彼らが搭乗を命じられたのは飛龍と複座に改造された零戦の練習機。P61撃滅の策を授けられた異形の航空隊は、一路、硫黄島へと向かう――!
内容説明
本土への戦略爆撃を狙う米軍四〇〇機の撃退に成功した日本軍。勢いのままにマリアナ諸島攻略を狙うも、米軍のP61“ブラックウィドウ”の奇襲により、零式艦戦隊は壊滅した。一方、秋津大佐らの終戦工作は最終段階へ迫る。終戦の鍵を握る蒋介石との面会を図るのだが、上海では思わぬ事態が待ち受けていた。作戦が佳境に向かう最中、厚木基地には飛行機乗りたちが集められる。彼らが搭乗するのは「飛龍」と、旧式化した「零戦」など寄せ集めの実験中隊。P61撃滅の策を授けられた搭乗員たちは、硫黄島へと向かう―!
著者等紹介
谷甲州[タニコウシュウ]
1951年兵庫県生まれ。青年海外協力隊などを経て作家デビュー。SF小説、冒険小説、山岳小説など広い分野で高い評価を得ている。96年『白き嶺の男』で第15回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
12
ほぼ半分は進行する終戦工作ネタ。政治家や国政を預かる者ではなく、作中の大佐級の「重要人物」で進められるのが、甲州節か。リアリティに欠けないか、と思うけどこのシリーズならこれはありか。現場の戦闘は、米陸軍の重武装夜間戦闘機P61ブラックウィドウ(黒衣の未亡人・黒後家蜘蛛)に振りまわされる陸海軍の航空部隊。相変わらず小さいネタを大きくひっぱるな。これで今後シリーズの終了に向けて、広げた風呂敷をたためるのかな?2020/03/07
いちはじめ
3
錯綜した内容。いよいよ終戦のための布石が打たれ始めるのだが、さすがにすんなりとはいかないか。この巻までに相当歴史を改変してはいても、落とし所は難しいということか。2020/01/25
カラヤ3
2
戦いを終わらせるための政治工作にだいぶ筆を費やしている。米夜間戦闘機隊は手強く、一進一退を繰り広げている。この調子であと1巻で終わることができるだろうか。2020/03/03
くましろう
1
最初に戦塵シリーズを読んだのは香港返還前の中国に住んでいる時だった。それからもう四半世紀。ようやく掴みはじめた講和への道のりと、終末への序曲。時間をかけても良いからじっくりと味わえるような終局を期待したいです。谷さんが選ぶ艦船の渋さが好きです。峯風型駆逐艦「夕風」を持ってくるとは。さらに、零式艦戦21型改造機など。技術者にライトを当てたこのシリーズが本当に好きです!2019/10/13
畝傍
1
後数冊でシリーズ完結らしい。ほぼリアルタイムで追ってきた長長期シリーズなので、何だか感慨深い。2019/04/29
-
- 和書
- 復刻版 日本列島改造論