内容説明
「楽にできる金儲けはねぇ。火中の栗を拾ってこその俺たちだ」―楽なかわりにケチな商売なんぞ面白くないと、啓輔たちは占有者つきの競売物件に手をだした。いかに安く立ち退かせるか。自分たちの手腕次第で、億単位の儲けがでるか大損するか、一か八かの大博打だ。ところが落札したマンションに居座っていたゴロツキたちには、怪しげなコンサルタントを名乗る狡猾な知恵袋がついていた。執行妨害の法の網を巧みに潜り抜けて繰り広げられる奸知を尽くした恫喝。音を上げて言いなりに立ち退き料を払えば、投入資金の利息も払えず破産するしかない。占有屋対バッタ屋の意地と面子を懸けた大勝負が始まる。