出版社内容情報
床の落ち窪んだ部屋に閉じ込められている心美しく薄幸な「落窪の君」。現存する継子いじめ物語では世界最古の一つとされる物語が、瑞々しい感情描写と流麗な筆致で蘇る。
作者不詳の『落窪物語』は、現存する物語としては世界最古のひとつとされる継子いじめ物語(灰かぶり物語)であり、高貴な生まれである主人公の生い立ち、親身に補佐する副主人公、迫害の際の家事の押しつけなど、その要素を備えた作品である。
成立年については、『枕草子』(長保二・三[西暦一〇〇〇・一]年成立)以前、西暦九八六年以降の間の諸説がある。
この後に出現する『源氏物語』などに比べてこぢんまりとはしているが、写実的要素が強く、存在感ある登場人物の造型、時制の前後する大胆な構成など、大衆的で現代的なものを感じさせるつくりが特徴的である。
原典は巻之一~四で構成され、それぞれの巻が大まかに「女主人公への迫害」「男主人公による救出」「継母とその一族への復讐と和解」「両家のその後」にあたり、本書では、巻之一~三を中心に取り上げている。
内容説明
床の落ち窪んだ部屋に閉じ込められている心美しく薄幸な「落窪の君」。世界最古の一つとされる継子いじめ物語が、瑞々しい感情描写と流麗な筆致で甦る。
著者等紹介
花村えい子[ハナムラエイコ]
埼玉県川越市出身。女子美術大学中退。1965年(昭和40)、「なかよし」に『春をよぶ歌』を連載し、少女漫画誌にデビュー。以後、数多くの少女漫画誌、女性雑誌に次々と連載を持つ。平成元年、第18回日本漫画家協会賞優秀賞受賞。日本漫画家協会理事、フランス国民芸術協会(SNBA)正会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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